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キンプリ、キンプラとは(2/4) ~そもそも何なのか編・その1~

続きです
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  • 応援上映ってなんでやってるの?なんなの?
  • キンプリはどうやって生まれた?そもそも何?
  • 監督は女性だけではなく、男の子にも見て欲しいと思っている

などの話を編集しました。

 

 

デッキーさん(以下省略):
――前作キンプリが2016年1月9日の公開から、なんと一年にわたってロングラン上映となったうえに、ペンライト(サイリウム)を持って応援しながら楽しむ応援上映というのもあり、その熱狂がニュース番組で取り上げられるなどの社会現象にもなってる作品なんですが、それは監督の狙い通りだった?

 

菱田監督(以下、菱田):
全然狙ってない。
(前作キンプリは)2、3週間で上映が終わるかな?と思ってたんですけど、(ファンの)みんながSNSで呼びかけてくれたりで、口コミでとにかく広がって。
下手すると今も上映してくれたりしてくれてるところもあるので、ホントもう驚いてます。

 

 

――映画館にサイリウムを持って一緒に応援みたいなやつもファンが自発的に始まった?
女性キャラの顔がちゃんと描かれてないモブ状態みたいなので出て、セリフが出て、自分たちでアテレコ状態で出来る参加型っていうのを、ぼくは映画ではじめて見て、「お!新しいな」って思うのと同時に、応援上映のときに来ている皆さんがそこで一緒にセリフを言うっていうのを聞いたときに、すごく面白いと思ったんですが

 

菱田:
(今の)応援上映という形は、前のシリーズというか映画であったんですけど、それを踏まえて応援してきてくれたファンがさらに進化させたっていう形。

キンプリをやる前に監督をやった劇場版プリパラ*1っていうのでも何度も応援上映をやってきた。ファンの人たちを間近で見てきて、(わかったのは)ファンのみんなはしゃべりたいんですよ、応援上映の時に。
しゃべりたいけど、応援くらいしかできないっていうふうになっていて、もっとなんか他にしゃべる方法があるんじゃないかなと思って考えたのが、ああなっちゃったってことですね。そうしたらみんなよくしゃべってくれた。また新しいものはないかなって今は模索中です。

 

――そういうファンの反応を見て、それでまた監督が今度はこれでどうかな?みたいな対話して作り上げてるところがこの作品の良さにつながってる感じが今すごくします。

 

菱田:

そうそう。まさに対決ですよ。

 

――この作品はどうやって生みだされたものなんですか?

 

菱田:

そもそも(プリティーリズムの)テレビシリーズを三年間やってきたんですけど、基本的にはそこでやってきたことと、あまり変わってはいないと思うんですけどね。
主役が女の子から男の子に変わったかなぁ、ぐらいな感覚で僕は作ってきてるんですけど、なんかよく、こう聞かれるんですけど、僕としてはごく普通な流れで作ってるんです。

 

――(キンプリ、キンプラは)監督が手がけてらっしゃった「プリティーリズム・レインボーライブ」という女の子たちが出てくる作品(のスピンオフ)で、今回そこに出ていた男の子たちを今度は主役にしたっていう、オリジナルの(作品)。

結構アニメ(映画)っていうと、原作があってとか、あとはずっとテレビでやってるやつの映画版みたいな感じを思われる方もいるかも知れないんですが、(キンプラは)そういうのではなく、完璧に、物語とかもオリジナルっていうところが

 

菱田:
一応原作として、アーケードゲーム筐体があったんです。*2
なので、突飛なというか、他とはちょっと違う特殊なものとして見られてる「プリズムジャンプ」(プリズムショー中に出す必殺技のようなもの)は、そもそもはゲームの中にあったんです。それをアニメで三年続けてやってきて、そこからどんどん進化していったら、(キンプリシリーズのような)感じになっちゃたんですよね。

アイススケートをしながらコンサートで歌を歌ったり踊ったりっていう組み合わせは)ゲームであったということですね。

何故スケート靴なのかとかそういうのは僕もわからないってことです。

 

 

――今回、紹介してるのは二作目(キンプラ)なんですが、前作(キンプリ)から見ても、とにかく「元気になるな!」っていうのをものすごく感じて

 

菱田:
今回は特に、うだつの上がらない20代30代の男の子が映画を見たあとに、家まで走って帰るような元気を与えられたらなーと思って作りました。

――皆さん、百聞は一見にしかずなので、是非映画館でこのすごさをまず体験して欲しいんですけど。ホントみんなを元気にしてくれるチアリーディングみたいな映画だなって(思いました)。

 

菱田:
それがどういうわけか「キンプリをキメる」とかいう言葉につながってるんですかね。
みんな「一発キメてくる」みたいな言い方をしてて(笑)
一体なんなんでしょうね。

 


――一年以上にわたって前作が(ロングラン上映)っていうのも、見ると分かる!
ぼく今回前作はDVDで見たんですけど、毎日見たくなる!

へぇえええええ
逆になんで前の(キンプリを)何回も見れるかを聞きたいぐらいなんですよ、僕は。

――えっ?!そうなんですか?!

 

菱田:
なんでなんだろうって。
(ファンの熱狂というかハマりぶりは)全く想定してない。特に前回のキンプリは全く想定していなくて、それを何回も見てくれてるって本当申し訳ないなって気持ちでいっぱいでした。
そういうのもあったので今回はとにかく、物語のなかの密度を上げて、何回見ても、何回でも見られるようにと思って僕なりに考えて作った。

――主人公の男の子のシンが「みんなを笑顔にしたい」っていう純粋なひたむきさとかがすごく伝わってきて、「アイドルはそういう仕事だよね」みたいなところとかの部分とかも、すごく面白く拝見して。そのリアルさと、アニメらしいところのミックスさ加減とかがものすごくバランスが良くって、面白くて。

菱田:
へええええええ
うーん、なんで何回も見れるんですかねーとかゆってね(笑)

 

 

プロデューサーの西さんが10回見たくなる映画です!とか頑張ってたのにそりゃないぜ監督(笑)。このへんの話は西Pのインタビュー記事も併せてどうぞ。

ASCII.jp:社長に「1000人が10回観たくなる作品です」と訴えた――『キンプリ』西Pに訊く (1/5)|渡辺由美子の「誰がためにアニメは生まれる」

 

 

続きます。 

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*1:「劇場版プリパラ みーんなあつまれ!プリズム☆ツアーズ」2015年3月7日公開。キンプリのスピンオフ元であるプリティーリズムと後継テレビシリーズ作品のプリパラをつなぐ劇場作品。ルート分岐するのが特徴で、ルート4にはOver The Rainbowも出てくる。ルート4は金曜最終上映回限定の上映だったにも関わらず、他のルートの三倍の動員をたたき出したことからKING OF PRISMの制作にも繋がった

*2:アニメのプリティーリズムよりアーケードゲーム筐体の稼動が先