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キンプリ、キンプラとは(3/4) ~そもそも何なのか編・その2~

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TRFさんの曲を使っているのは何故?

ダンスシーンのあれはどうして?

どういう人に見て欲しい?

などの話です。

 

 

――オリジナルの曲と共に、ヒット曲のTRFさんの「EZ DO DANCE」とか「BOY MEETS GIRL」とかを使っているので、ちょうどぼくの高校時代のヒット曲だったので、歌えるのがすごく楽しかった。

 

菱田:
僕も学生時代だったんですけど、これを何回も聴きましたね。CD持ってたし、今でもあるし。若い頃に聴いてたものを取り扱うなんてことがまさか起こるとは思いませんでした。

――それを今回、映画のなかで使ったっていうのは、一番印象に残っていたからですか?

 

菱田:
これはテレビシリーズの「プリティーリズム・レインボーライブ」という作品をやってたときに、1クール目、2クール目のそれぞれのオープニングがTRFさん(の曲)だったんです。で、もちろん歴史も深いしというか、僕らにとってはやってきたものだったので、これはまた(曲を)是非使いたいということで、使わせてもらいました。

 

――声優さん歌もうまいですよね、ほんとに。

 

菱田:
最初にキャスティングするときに歌が歌えるのは絶対条件で、歌のデモテープをもらって選んでますので、間違いないと思います。


――アレクサンダーが、ものすごくストリートの格闘系っていえるようなキャラなのに、やっぱりバトルはダンスなんだなってっていうところとかのギャップ感と、歌もものすごくうまくて、なんかそういうのがすごく面白くて

 

菱田:
アレク(アレクサンダーの愛称)というか、武内君*1は歌うまいっすよね。僕らもびっくりしました。彼は何故か知らないんですけどアカペラで(デモテープの曲を)出してたんですよ。うまいし、あんなにすごい野太い声を(セリフのときは)出しながらも(歌を)高い高音で歌うって言うね、なんかこうアンバランスさが素敵ですよね。

 

 

――そういうところがね。結構、面白いんです(笑)
そのギャップもホントに面白いんだけど、アレクサンダーの振り付けが微妙にかわいいですよね(笑)

 

菱田:
あれはそもそもで言うと、Prizmmy☆(プリズミー)さんが「EZ DO DANCE」を(カバーして)歌ってたときのPVがあるんですけど、そのときの振り付けを基本的には使ってる。多少変わってる部分はあるんですけど、ベースはそれなんですよ。
そのPrizmmy☆さんはプリティーリズムのレインボーライブのときの、OPを歌ってくれたんですけど、その流れで使ってるという感じです。


――他のダンスの振り付けとかも、みんなが覚えやすそうな感じにすごくなってて

 

菱田:
そうですね。やっぱり、モーションキャプチャーで撮ってるんで、人間が踊れるようなダンスしか撮れないわけですよ。
僕は「三回転ぐらい(着地しないで空中で)宙返りしてください」とかモーションキャプチャーを撮ってるときに言うんですけど、「それは出来ません」って言うんですよね。普通のダンサーさんなんで。多分その辺でそういうことになってるんじゃないですかね。

 

――振り付けに関して、こんな感じみたいなの(指示)は?


菱田:
一応最初に大体のイメージは伝えますけど、細かい指示は現場で一つ二つぐらいやるぐらいで、基本的にはダンサーさんにお任せしてる感じです。

――そうなんですね。
ものすごくアイドルらしいなっていう、振りが面白かった。

 

菱田:
それはオーダーでちゃんとお願いしてる。例えば「お客さんにもっとウインクして」とか「投げキッスして」とか、そういうのはお願いしたりします。

――振り付け師さんというかダンサーさんに、そういう感じでって言うと、動きのテンプレというか、こいうのをするとアイドルっぽいみたいなのはあったりするものですか?

 

菱田:
それぞれのキャラクターによって、ダンサーさんを変えてもらってるので、この人(キャラクター)はもっとダンサブルな人(ダンサー)とか、こっちの人(キャラクター)はバレエっぽい感じにしてあったりとかっていうので、その辺は舵取りしてもらっています。

 

――モーションキャプチャーでダンスシーンを作る魅力ってどこですか?


菱田:
僕らはアニメを作ってる立場なので、ダンスを作画でやるっていうのはすごく大変なんですよ。
僕たちはこのプリティーリズムシリーズからダンスを3Dを使って表現するっていうのを結構その時代的には先駆け的にやってきていて、どんどん技術も積んできて。なので、色んな(他のダンスをする)作品と違って、色んなチャレンジをして色んなことが出来てる状態になってるんですよ、今現在として。
なので、ただ動かすことは苦も無く。こんなこと(苦も無くと)言うとCGディレクターの乙部さんに怒られちゃうんですけど、他よりも比較的やりやすい状態で作品を作れてる。
僕たちは、(ダンスをする)さらにその上にプラスアルファーして、色んな試みをしたりできるので、そういう意味では、ダンスの映像だけでも十分に目が釘付けになるという状態のクオリティで出せてる。っていうところが一番の僕らの武器なんじゃないですかね。

 

――そういうダンスシーンとかで面白かったのが、意外と格闘技系が、表現もダンス“バトル”っていうところで出てくる表現がすごく(面白い)。
多分(キンプリやキンプラの)絵柄とかを見たりすると、みんな女性向けなのかな?って思っちゃうかもしれないんですけど、男性が見ても「おおー!」っていう、かっこいいドラゴンとかが出てきたりとか、おっきな刀?*2が出てきたとか、そういう部分とかの映像が面白くって

 

菱田:
あのへんは全部モーションキャプチャーを使わずに、モーション全て手で全部付けてるんですよ。
結構あのアナログでというか、大変なんですけど、でもそんなこともやってのけるCGチームなので、もう、好き放題やってます。

 

――色んなものが組み合わさってるところがまたこのアニメの魅力になってる。

 

菱田:
さっきも言いましたけど、20代30代のうだつの上がらない、うだつの上がらない、っていうと皆怒るかもしれないんすけど、男たちに向けて作ってる部分もあるので、そこはやっぱり熱く、力強く、激しく、やってもらってます。

 

――だから、結構この作品って、仲間同士の友情とかライバルとの戦いとか、あとちょっとリアルなところだと芸能事務所同士のちょっと戦いとかも(笑)。盛りだくさんで描かれてて。で、今回に関してはさらにスポ根の要素も。

 

菱田:
最後はやっぱり根性ですからね、なんでもね。
やっぱり大事ですよ。こんなデジタル化した時代ですけど、やっぱり最後は歯を食いしばってがんばるってのが大事だったりするんでね。
やっぱ汗流さないとね。

 

――是非ね、そういうところとかも。
だから男性の方にもね、この作品、20代30代のちょっとうだつの上がらない方が見たりすると、そこでやっぱり元気に、元気をもらえると思うので。

 

菱田:
うだつの上がってる人はさらに元気になってくれると思います。

 

――誰が見ても元気になると思う。
ホントねー変なカンフル剤とか使うくらいだったら、これを是非!(笑)

 

 

 

 

変なカンフル剤とは。

でも見ると本当に元気になります。

前作キンプリのときに「世界が輝いて見える!」と言っている人は多かったです。
電子ドラッグ、なんていわれ方もしていましたね。
キンプリもキンプラも、脱法でも違法でもなく、きちんと映倫に審査してもらった全年齢版作品です。

プリズムスタァは「ストリート系」と「アカデミー系」とに分類することができるのですが、アカデミー系は女性に、ストリート系は男性に刺さる表現がされているのが特徴だと思います。ダンスバトルをするアレクサンダーなどはストリート系です。熱い男の戦いと、映像表現がそこにはあります。

 

続きます。

 

 

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*1:武内駿輔さん。TVアニメのアイドルマスター シンデレラガールズのプロデューサー役で話題になっていたのが記憶に新しい

*2:剣です